塗装仕上げとメンテナンス

ウエスタンレッドシダー(以下WRC)製品の屋外使用における表面仕上げについて、次の2通りの方法があります。現在計画中の建物にとって最適な仕上げをご選択ください。

  • 塗装せずに自然の風化にまかせる
  • 屋外用木質専用保護塗料を使用する

塗装せずに自然の風化にまかせる

耐久性に優れたWRC製品は、塗装仕上げ無しでも、様々な環境で長持ちします。

次のような場合に適しています。

  • 自然に風化した風合いが好み*1
  • 建物の形状や立地により塗装の手入れが困難
  • 塗装の手入れに時間を費やしたくない
  • 塗装による環境への影響が心配
自然の風化(木材の灰色化)
築11年経過

この選択の際には、様々な自然現象により生じる長期的な変化を考慮してください。

  • WRCは直射日光、風雨に曝されると徐々にグレーに変化します。*1 乾燥した環境ではシルバーグレーに変化することが多いですが、その他の環境では風化が不均一に進み、斑点のあるダークな色に変化したり、雨染みが発生することがあります。
  • WRCが風化するのは表面(1~2mm)だけで、その下はほとんど変化しません。風化した表面を水で濡らし、たわし等で洗浄すると、元の木肌が現れます(雨染みを除く)。高圧洗浄は表面を傷めるのでおすすめできません。
  • 水平面やそれに近い斜面においては、速やかに乾く仕組みを、設計・施工段階でご検討ください。
  • 地面等に直に接する部分には、加圧式防腐防蟻処理をおすすめします。
長野県茅野市の山荘
築38年経過 北面 (2022年撮影)
無塗装 自然の風化にまかせた事例

屋外用木質専用保護塗料を使用する

屋外用木質専用保護塗料には、腐朽菌や木材害虫、紫外線などから材を守るための有効成分が含まれています。

次のような場合に適しています。

  • ウエスタンレッドシダーの耐久性をさらに高めたい
  • デザインに合わせて、好みの色を選択する
  • 紫外線による木材への影響を少なくし、木材の変色や傷みが起こるスピードを遅くする

塗装した外壁のメンテナンスサイクル(再塗装年数)について

【一般的な目安】

  • ラフ面(製材面)に塗料メーカー推奨の塗装回数と方法で塗付した場合
    • 塗りつぶしタイプ(ソリッドカラー ステイン) →4~8年
    • 半透明タイプ(セミトランスパーレント ステイン) →3~6年
    • 透明タイプ (撥水性保護塗料) →1~3年
  • ケズリ面(プレーナー面)に塗料メーカー推奨の塗装回数と方法で塗付した場合
    • 塗りつぶしタイプ(ソリッドカラー ステイン) →3~5年
    • 半透明タイプ(セミトランスパーレント ステイン) →1~3年
    • 透明タイプ (撥水性保護塗料・オイル) →1~2年

ご注意:上記年数は、弊社が保証するものではございません。

さらに下記条件によりメンテナンスサイクルは変化します。

  • 建物の形状(軒先の有無)
  • 方角(東西南北、各方角とも日照時間の長さで異なります)
  • 立地・環境:
    • 山間部(標高・森の中など)
    • 平野部
    • 沿岸部
    • 近隣の建物の有無(市街地・住宅地)
  • 地域の気候:
    • 日照時間
    • 平均気温・湿度
    • 極端な気候(風雨・温度等)
築14年経過 高広木材新木場倉庫(2011年撮影)
左側:軒のない北側面 右側:軒のない西側面 
築25年経過 (2022年撮影)
北側面は再塗装のメンテナンスのみで25年が経過
西側面は構造認定シリーズ 特注サイディングに張り替え済
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